- 「2ちゃんねるモデル」に関わる指標の算出方法を、再現可能なかたちで共有しています。
- 2002年の「吉野家祭り」に関するスレッドをサンプルデータとしています。
- 使用した辞書データ(アスキーアート、2ちゃんねる語)もアップしています。
- それぞれの指標の最終的な処理(標準化等)と可視化はExcelで行ないました。
- 自身のデータで指標を算出する場合は、適宜コードをコピーのうえ編集して実行してください。
松村真宏ら(2004)によるモデルで、2ちゃんねる上のコミュニケーションの特徴を「議論発散傾向」「議論深化傾向」の二つに大別し、これらに影響する要素を匿名性(仮名的・無名的)や定型的固有表現(2ちゃんねる語、アスキーアート)も含めて計量化した。
以下の8指標を因子とする1:
- Contents
メッセージごとに交わされる議論の量を測る指標。2ちゃんねる語(Vocabulary)、アスキーアート(ASCII Art)を除いた1メッセージあたりのサイズ(単位:バイト)。
- Activity
スレッドの盛り上がりを投稿数によって測る指標。1スレッドあたりのメッセージ数。
- Interaction
スレッド参加者同士のインタラクションの程度を測る指標。1メッセージあたりの平均返信数。
- Speed
スレッドの盛り上がる早さを測る指標。1日あたりに投稿されるメッセージ数。
- Vocabulary
スレッドの2ちゃんねるらしさを測る指標。スレッドのサイズに占める2ちゃんねる語のサイズ(単位:バイト)。
- ASCII Art
スレッドにアスキーアートがどのくらい使われているかを測る指標。スレッドのサイズに占めるアスキーアートのサイズ(単位:バイト)。
- Nameless
メッセージが「名無し」で投稿されている程度を測る指標。1メッセージあたりの「名無し」で投稿されるメッセージ数。
- ABON
議論が荒れている程度を測る指標。1メッセージあたりの2ちゃんねる管理人により削除された投稿「あぼーん」の数。
Footnotes
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松村真宏・三浦麻子・柴内康文・大澤幸生・石塚満(2004)「2ちゃんねるが盛り上がるダイナミズム」『情報処理学会論文誌』45(3) p. 1056. ↩