非可逆音声符号形式であるOpusのJavaScript実装と, Webブラウザを用いてOpusのエンコード・デコードを行うサンプルです.
TypeScriptで記述しています.
libopus.jsそのものは,Xiph.org Foundationによる Opusの実装を Emscriptenを使ってコンパイルしたものです.
Webブラウザを用いてOpusのエンコード・デコードを行うサンプルでは, ローカルに保存してあるRIFF PCM Waveファイルを再生したり, そのファイルを利用して,エンコード速度・デコード速度を測定するほか, エンコード結果をデコードし,その結果を再生することが出来ます.
このエンコード・デコード機能のサンプルでは, WebWorkerを利用し別スレッドでエンコード・デコード処理を行うため, ブラウザの他の処理に影響を与えません. また,Opusのデコード負荷がそれほど高くないことと, Emscriptenが出力するasm.jsは高速に動作するため,スマートフォン上でもOpusのリアルタイムでコードが可能です.
Opusは限られたサンプリングレートにしか対応しておらず, また,WebAudioのAudioContextは環境に依存したサンプリングレートでしか動作しないため, このサンプルではSpeexのリサンプラーを利用してサンプリングレートを合わせています.
- opus: v1.1.1-beta
- speexdsp: a6930dde (Sat Oct 11 21:38:08 2014 -0400)
- emscripten: v1.26.0
Makefileを用意してありますが,makeを実行する前に opus及びspeexdspをビルドする必要が有ります. 以下の手順でビルドしてからmakeを実行してください.
$ git clone https://github.com/kazuki/opus.js-sample.git
$ cd opus.js-sample
$ git submodule init
$ git submodule update
$ cd opus
$ ./autogen.sh
$ emconfigure ./configure --disable-extra-programs
$ emmake make
$ cd ../speexdsp
$ ./autogen.sh
$ emconfigure ./configure
$ emmake make
$ cd ..
$ make
修正BSDライセンス