/conv-ui-sample

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Conversation サンプルアプリケーション

Watson APIのConversationは、機械学習モデルによる意図分類を含んだチャットボットのフローを簡単に作れるAPIです。
しかし、このフローを本番の環境で動かすためには、APIの機能でカバーできていないユーザーインターフェイス用のアプリケーションサーバーを別途立てる必要があり、そのための開発も必要でした。
このサンプルアプリケーションは、この問題を解決するためのものです。
具体的には、Waston Developers Cloud上で公開されているサンプルアプリを本番で使えるよう修正した上で、いくつかの便利機能を追加しています。
次の点が特徴となっています。

  • 本番ですぐに使えるUI
    元のサンプルアプリではデバッグ用のペインが表示されていて本番利用が難しかったのですが、この表示をなくし、すぐに本番運用で使えるUIを提供しています。

  • ログ取得
    Cloudant DBのインスタンスを作成し、必要な設定をするだけで、会話ログを自動的に保存可能です。
    保存したデータは、Bluemix上の設定でdashDBと連携すればCSVにexportすることもできます。

  • 外部システム連携のひな形
    Conversation APIと外部システムの連携を行う場合の雛形コードが含まれています。
    外部連携に関するより詳細な解説はこれから別途作成予定です。

  • デバッグ表示も可能
    オリジナルサンプルで使えたデバッグ用のペインを表示することも可能です。

デモ画面

デモ

ログサンプル

ログ

cloudantのデータをdashDBに複製した結果 (CSV exportも可能)

ログ

導入手順

Bluemixアカウントの準備

Bluemixアカウントを作る か、あるいは既存のBluemixアカウントを利用します。

前提ソフトの導入

次の前提ソフトを導入します。下記のリンク先からダウンロード後、それぞれ導入して下さい。

gitコマンドラインツール
Cloud Foundryコマンドラインツール

注意: Cloud Foundaryのバージョンは最新として下さい。

ソースのダウンロード

Githubからアプリケーションのソースをダウンロードします。
カレントディレクトリのサブディレクトリにソースはダウンロードされるので、あらかじめ適当なサブディレクトリを作り、そこにcdしてから下記のコマンドを実行します。
ダウンロード後、できたサブディレクトリにcdします。

$ cd (適当なサブディレクトリ)
$ git clone https://github.com/makaishi2/conv-ui-sample.git
$ cd conv-ui-sample

CFコマンドでログイン

CFコマンドでbluemix環境にログインします。ログイン名、パスワードはBluemixアカウント登録で登録したものを利用します。
ログインに成功すると、次のような画面となります。

$ cf api https://api.ng.bluemix.net
$ cf login

Conversationサービスの作成

Conversationサービスをまだ作成していない場合は、次のコマンドで作成します。

$ cf create-service conversation free conversation-1
$ cf create-service-key conversation-1 myKey

すでに作成済みのConversationとこのアプリケーションを接続したい場合は、manifest.ymlファイル内の、"conversation-1"と記載されている箇所を作成済みConversationサービス名に変更して下さい。(2箇所あります) あるいは、管理画面から作成済みサービスの名称を"conversation-1"に変更してもいいです。

Cloudantサービスの作成(オプション)

会話ログをCloudantに保存したいが、まだCloudant DBを作成していない場合は、次のコマンドで作成します。不要な場合はスキップします。

$ cf create-service cloudantNoSQLDB Lite cloudant-1
$ cf create-service-key cloudant-1 myKey

Conversationサンプルワークスペースの作成

外部システムとの連携デモを動かすためには、ワークスペースもサンプルのものにする必要があります。
サンプルワークスーペースはgitソースコード内の下記のパスにありますので、こちらをConversationにimportして下さい。

training/conv-sample-jp.json

手順の概要は以下の通りです。

  • Blummixダッシュボードの画面から先ほど作った"conversation-1"サービスを選択
  • 管理画面右上の"Launch tool"ボタンをクリック
  • Watson Conversationの画面が出たら"Log in with IBM ID"
  • 下記の画面が出たら、赤枠で囲んだアイコンをクリックし、ファイル名を指定してワークスペースのインポート

インポートが完了したら、

  • Conversaionサービス管理画面から「Launch Tool」
  • ワークスペースごとの詳細メニューから「View Deatails」を選択

で、ワークスペースIDを確認し、エディタなどに保存しておきます。

workspace

mainfest.ymlの修正(オプション)

Cloudantのログ機能を使いたい場合は、mainfest.ymlファイル内のCloudantに関するコメント行の"#"をはずします。(全部で4行あります)

アプリケーションのデプロイ

次のコマンドを実行します。 <service_name>はなんでもいいのですが、インターネット上のURLの一部となるので、ユニークな名前を指定します。
(例) conv-ui-aka1

$ cf push <service_name>

この段階で「アプリケーションの再始動時にエラーが発生しました: 開始は失敗しました」というメッセージがでますが、これはこの直後に設定するWORKSPACE_IDの設定をまだ行っていないためなので、気にせず先に進めます。

環境変数の設定

デブロイが終了したら、環境変数の設定を行います。 設定する項目は次の3つです。

WORKSPACE_ID
CLOUDANT_DBNAME
DEBUG_MODE  

このうち、WORKSPACE_IDは必須項目、CLOUDANT_DBNAMEとDEBUG_MODEはオプション項目となります。

WORKSPACE_IDの値には、前の手順で確認したidを設定して下さい。

CLOUDANT_DBNAMEは、ログの保存をしたい場合に、保存先DB名を指定します。 (DBが存在しない場合は、自動的に作成されます)

DEBUG用のペインも表示したい場合は、DEBUG_MODEに値"true"を指定します。 この場合、アプリ起動時のURLにも追加オプションを入れる必要があります(後述)。 それぞれの環境変数を設定するためのコマンドは以下の通りです。

$ cf set-env <service_name> WORKSPACE_ID <workspace_id>
$ cf set-env <service_name> CLOUDANT_DBNAME <db_name>
$ cf set-env <service_name> DEBUG_MODE true  

すべての必要な環境変数の設定が終わったら、以下のコマンドでアプリケーションサーバーの再構成を行います。

$ cf restage <service_name>

アプリケーションのURLと起動

しばらくして再構成が完了したら、アプリケーションの完成です。以下のURLを指定してアプリケーションを起動して下さい。

https://<service_name>.mybluemix.net

デバッグモードで起動したい場合は、以下のURLとします。

https://<service_name>.mybluemix.net?debug_mode=true

ログ取得の設定をしている場合は、簡単な会話を流したあとで、Cloudant DBの管理画面を表示し、ログが取得されていることを確認して下さい。

接続先Convesationの切替え方法

接続先Conversationを切り替えたい場合は、CloudFoundaryアプリケーション管理画面で、サービスのアンバインド(下図参照)を行い、その後で新しいサービスをバインドしなおします。

setting

また、環境変数の設定でWORDSPACE_IDの値も変更します。

アプリケーションの修正

Bluemixで稼働しているNode.jsアプリケーションのソースは git cloneコマンドでダウンロードしたローカルファイルです。このソースを修正して、再度 "cf push <service_name>"コマンドを実行すると、Bluemix上のアプリケーションにも修正が反映されます。
自分でアプリケーションコードを開発したい場合は、このサンプルソースを雛形に試してみると、効率よくアプリケーション開発ができます。

ローカルで起動する場合

アプリケーションを修正する時は、ローカルでもテストできる方が便利です。そのための手順は以下の通りです。

  • Node.jsの導入
    ローカルにNode.jsを導入する必要があります。 Node.jsダウンロードからダウンロードして下さい。

  • 認証情報の確認
    BluemixダッシュボードからConversationサービスの管理画面を開き、username, passwordの値を調べてテキストエディタなどにコピーします。

  • local.envファイルのコピー
    次のコマンドでlocal.envファイルの雛形からlocal.envをコピーします。

$ cp local.env.sample local.env
  • local.envファイルの編集
    エディタでlocal.envに以下の変数の値を設定します。このうち、上の三つは必須項目、下の三つはオプション項目です。
CONVERSATION_USERNAME
CONVERSATION_PASSWORD
WORKSPACE_ID
DEBUG_MODE
CLOUDANT_DBNAME
CLOUDANT_URL
  • Node.jsアプリケーションの導入、実行
    以下のコマンドでアプリケーションの導入、実行を行います。
$ npm install
$ npm start

(参考) Bluemixとローカル両方で動くアプリの作り方

qittaに別記事 Bluemix上のWatsonアプリをローカル環境で開発・デバッグする際のTips をあげておきましたので、関心ある方はこちらも参考にされて下さい。