ARW ファイル(ソニー製デジタルスチルカメラが出力する RAW 画像形式)に付加された現像設定のバージョンスタック情報をコピー・削除するツールです。 コマンドラインから使用でき、巨大なファイルでも高速に処理できるため、大量のファイルの現像設定を一括で書き換えたい場合に便利です。
Warning
このツールは ARW ファイルを直接書き換えます。大切な撮影データの喪失を防ぐため、必ずあらかじめバックアップを取るようにしてください。不具合や誤操作によるいかなる損害も作者は責任を負いません。
arwtool store-versionstack RAW-FILE VERSIONSTACK-FILE
ARW ファイル RAW-FILE
のバージョンスタック情報を抽出して VERSIONSTACK-FILE
へ書き出します。
arwtool restore-versionstack RAW-FILE VERSIONSTACK-FILE
書き出されたバージョンスタック情報 VERSIONSTACK-FILE
を ARW ファイル RAW-FILE
に埋め込みます。すでに ARW ファイルにバージョンスタック情報が存在する場合は削除してから埋め込みます。
arwtool remove-versionstack RAW-FILE
ARW ファイル RAW-FILE
から書き出したバージョンスタック情報を削除します。
arwtool trace RAW-FILE
デバッグ用です。公式資料があったりするわけではなく ARW ファイルを目で見て雰囲気で解析しただけなので、それぞれのフィールドの値が何を意味しているのか、本当に正しくパースできているのかは不明です。
C++17 に対応した環境で arwtool.cpp を単体コンパイルして実行ファイルを生成してください。標準ライブラリ以外の依存はありません。
GCC の場合:
g++ arwtool.cpp -o arwtool.exe
Clang の場合:
clang++ arwtool.cpp -o arwtool.exe
Visual Studio の場合:
cl /std:c++17 /EHsc arwtool.cpp
Visual Studio 2022 の IDE でビルドしたい場合は arwtool.sln を開いてビルドしてください。