KNPは日本語文の構文・格・照応解析を行うシステムです。形態素解析システムJUMANもしくはJuman++の解析結果(形態素列)を入力とし、文節および基本句間の係り受け関係、格関係、照応関係を出力します。これらの関係の同定には、Webから自動構築した大規模格フレームを用いています。
以下では、KNPのインストール方法について説明します。KNPの使い方などは doc/manual.pdf をご覧ください。
以下のものが必要ですので、あらかじめインストールしておいてください。
- zlibライブラリ (※ 多くのOSに標準でインストールされています)
- gitからビルドする場合: libtool, automake, autoconf
- Mac の場合、
libtoolize
がglibtoolize
の形でインストールされていることがあります。その場合、ln -s /usr/local/bin/glibtoolize /usr/local/bin/libtoolize
などを実行し、libtoolize
にパスを通しておいてください。
- Mac の場合、
次の手順でKNPをビルドし、インストールしてください。
- (gitからビルドする場合)
./autogen.sh
を実行してください。 - 次のコマンドを実行して、KNP辞書をダウンロード、展開、配置してください。
$ wget http://lotus.kuee.kyoto-u.ac.jp/nl-resource/knp/dict/latest/knp-dict-latest-bin.zip # ビルド済み辞書(2.6GB) $ unzip knp-dict-latest-bin.zip $ cp -ars `pwd`/dict-bin/* ./dict
./configure
を実行してください。make
を実行してください。sudo make install
を実行してください。
cp -ars
実行時にmacOSなどで"cp: illegal option -- s"というエラーが出たら、cp -ars
の代わりにmv
を使うなどしてください。
KNPのインストールに失敗する場合、Dockerを利用してコンテナ内のビルド済みKNPを使用することができます。 Dockerがインストールされた環境で以下のようにエイリアスを設定してください。
$ alias knp='docker run -i --rm --platform linux/amd64 kunlp/jumanpp-knp knp'
$ knp -v
pyknpを使ってください。
次の手順を実行し、KNPのPerlモジュールをインストールしてください。
$ cd perl
$ perl Makefile.PL
$ make
$ sudo make install