Docker と hg-fast-export を利用して Mercurial リポジトリを Git リポジトリに変換する補助スクリプト。
C#スクリプトで作成しており、基本的に日本語の Windows で Docker Desktop の環境を想定している。
以下の準備が必要となる。
- .NET 7 SDK のインストール
- dotnet-script v1.4.0 以降のインストール
dotnet tool install -g dotnet-script
- Docker Desktop for Windows のインストール
基本的にはただ実行すればよく、必要な情報は入力を求めるプロンプトを表示する。
dotnet script ./convert-hg-to-git.csx
これは以下のように動作する。
- プロンプトを表示して Mercurial リポジトリパスの入力を求める。
- リポジトリでの win32mbcs の使用有無の入力を求める。
- 強制実行モードを利用するかの入力を求める。
- 初回は使用せずに hg-fast-export からの警告を確認してみたほうが良い。
- しかしある程度の規模のリポジトリだと強制モードが必要な場合が多い。
- Dockerイメージが無ければビルドする。
- 変換元リポジトリから作者名マッピングファイルを生成して関連付けによって開く。
- マッピングは左辺が Mercurial コミット作者。右辺が Git 変換時の作者名。
- 必要な編集・保存を行いエディタを閉じる。エディタを終了すると自動で次に進む。
- 変換処理が実行される。
- win32mbcs を使用していた場合、ファイル名のエンコーディングが cp932 (ShiftJIS) であるとして変換処理を呼び出す。 (このため日本語環境が対象となっている。)
- 元リポジトリと同じ場所に
-git-yyyyMMdd_HHmmss
のようなサフィックスの変換先フォルダが作られる。
- 処理が終了するとカレントディレクトリにログを出力する。
- ログは成否にかかわらず出力する。内容を確認のこと。
基本的に Windows 環境で dotnet script register
を行って、関連付けから実行することを想定している。
そのため上記のように実行してから入力を受け付ける形をデフォルトの動作としているが、
コマンドラインパラメータを指定して入力無しの実行を行う事も可能。
変換対象のリポジトリパスが d:\temp\repo
であるとした場合に、
win32mbcs の利用が yes で、強制モードは no を表すパラメータ指定は以下。
dotnet script ./convert-hg-to-git.csx d:\temp\repo --win32mbcs true --force false
その他のパラメータについては以下またはスクリプト内を直接確認のこと。
dotnet script ./convert-hg-to-git.csx -- --help